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《恋愛×心理学》一貫性の法則のひとつ「YESの法則」でデートの誘いや頼みを断られにくくしよう!

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友達から遊びや飲み会を誘われて、断りづらいと感じたことはありませんか?


おそらく、その時一貫性の法則とよばれる心理効果が働いています。
今回は一貫性の法則を利用した心理テクニックのひとつYESの法則についてご紹介します。


YESの法則を活用できるようになれば、友達への頼み事や気になる相手への誘いも断られにくくなります!
ぜひこの記事を読んで、実際に活用してみてください。

一貫性の法則・YESの法則の意味

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YESの法則とは、相手に5回YESと言わせることで本命の頼みも承諾させるというテクニックです。
5回のYESにより一貫性の法則が働き、相手に肯定感と安心感を覚えさせ、承諾しやすい雰囲気をつくります。


そして、一貫性の法則とは人間は一貫性があるものに対して肯定感や安心感を覚えるというものです。
相手に一貫性があれば相手に安心感を覚えますし、自分に一貫性があれば自分自身に安心感を覚えます。今回のテクニックは相手に一貫性を持たせて、相手に自分自身が安心できる行動を取らせるというものです。


一貫性の法則が確認できた実験でこのようなものがあります。

アメリカのテキサス州に住む人を対象に、「飢餓に苦しむ人の支援のためにクッキーを買いませんか。収益は貧しい人たちの食費のために寄付されます。」という内容の電話をかけるという実験です。

急に電話をかけてお願いを受け入れてくれた人の人数はわずか18%だったのに対し、まず初めに「調子はどうですか?」「最近は暑いですよね」と相手と雑談した後にクッキーの話を持ち掛けた場合の購入率は32%にまで上がりました。


※コロナの状況下ですが、電話でも効果が十分にありますのでご安心ください。


一貫性の法則が起こる理由

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では、なぜ人は一貫性があるものに対して安心するのでしょうか。
それは、「人は周囲からの印象を強く気にする傾向がある」「信用・信頼できる人は安心できる人だという深層心理がある」という2つの理由があります。


分かりやすく言うと、
「良い印象を持たれたいという思い→信用・信頼される行動をする→自分自身も安心する」
という具合に一貫性のある行動をします。


一貫性がある人は信用・信頼される人だということです。
ちなみに嘘をつく時の罪悪感なども一貫性の法則が働いています。
純粋に一貫性のない行動をして、「ケチな人だ」「嘘つきな人だ」「信頼できないなぁ」などと言われたくないですよね。



ちなみに

一貫性の法則は就活での面接や営業の場面でも多く使われています。


面接の際は、見栄を張ったことを言うよりも、しっかりと一貫性を持たせたことを言う方が面接官に対する印象が良い。


営業の際は、


フット・イン・ザ・ドア・テクニック・・・難しい要求を相手に承諾してもらうために、まずは小さな要求を提示して承諾してもらい、段階的に要求の度合いを強めていくことで、最終的に本来の要求を相手に受けてもらうというテクニック


ローボール・テクニック・・・最初に相手の意識を引くような好条件を提示して相手の許可をとり、その後に好条件部分を取り除くテクニック


といった手法に用いられています。


YESの法則の使い方

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このYESの法則を恋愛で活用することで、デートの誘いやあわよくば告白の場でも使うことができます。
YESの法則を効率よく、ミスが無いよう安心して使えるようになる方法を紹介します。


少人数で話す

人はそれぞれ価値観が違うため、人数が多いとそれだけYESと返ってくる確率が低くなります。
最適な人数は自分を含めて2人、多くても3人ほどがベストでしょう。
本命の要求をすることが目的であるため、1人の相手に伝える場合も自然と多いと思いますし、自分が何を求めているのかを伝えやすいですよね。


リラックスできる場所で話す

騒がしい場所や人混みではなく、カフェやレストランといった落ち着いて喋れる場所を選びましょう。
会話が聞き取りやすいというのもありますが、落ち着いた場所だとその分心を開きやすく、喋りやすい環境作りができます。


そして、人混みなどの騒がしい場所は情報量が多く、人間の頭は常に緊張している状態になります。
そもそも安心感・肯定感を与えるテクニックを緊張している場所で使うことは避けた方がいいですよね。


質問を用意する

使い方の中で「質問を用意する」ことは一番重要且つ実践的ですので、よく頭に入れておいてください。


YESと答えられる質問は2種類存在します。
誰でもYESと返ってくるような質問とお互いに合意している場合の質問です。


たとえば、

・誰でもYESと返ってくるような質問
「最近寒いですね。」
「猫って癒されますよね。」
「実家は落ち着きますよね。」

・お互いに合意している場合の質問
「予約していた店は〇〇でよかったですよね。」
「〇〇日は空いていると仰っていましたよね。」
「〇〇さん、受験に合格したって本当ですか?」


これらの質問を組み合わせて使いましょう。
誰でもYESと返ってくる質問を頻繁に使っていると、つまらない話をする人と思われがちですし、お互いに合意している場合の質問はYESと返ってくる話題を続けることが困難です。


両方の質問をその場で数個思いつきで話すということは慣れるまで難しいと思いますので、用意していくことを強くオススメします。


YESの法則の活用例


最近バイトは忙しい?

うん、忙しいね。昨日もお客さんたくさん来て大変だったよ。

そうなんだ。時間帯責任者として任せれているんでしょ。すごいよ。

そうね。お客さん以上に後輩が失敗しないかが心配だよ。

たしかに面倒見良さそう。けど、来週から連休終わるし暇になるんじゃない?

そうだね。暇になった時は後輩を育てるチャンスだから気合入れないと。

さすが、時間帯責任者!めちゃくちゃバイトしてるイメージあるけどちゃんと休んでる?

休んでるよ。基本水日は休みもらってる!

よかった。そういえば、この前言ってた駅前の新しいレストラン外装がすごいオシャレでびっくりしたよ。

でしょ!料理の見た目も良くて、美味しいらしいよ。

本当!?よかったら〇〇日の日曜日一緒に行こうよ!

いいよ!楽しみ!


YESの法則活用時の注意点

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だらだらと喋らない

YESで答えられる1回1回の質問は端的に済ませましょう。
相手が考えてしまう余裕を与えることで、NOと言われる可能性が高まりますし、答えづらい雰囲気を作る原因になるかもしれません。
基本的に1文で済ませることを意識してください。


相手の話はしっかりと聞く

自分が質問した内容に対して、相手はYESという相槌だけでなく追加の情報を付け加えてくると思います。
テクニックを意識しすぎると、相手の話にしっかりとレスポンスできなくなってしまいます
話題が変わりそうになった場合も、無理に戻すことなく続けましょう。


営業の心理効果で7:3の法則というものがあります。
営業マンは7が聞き手、3が話し手に回ることでお客様は快く会話ができるというものです。
この心理効果は日常会話にも適用されます。


相手が喋りたがっている場合や自分が話の主導権を握りすぎている場合は、YESの法則のテクニックを一度止めてでも相手の話を聞き、相手に話させるべきです。


LINEやメールなどの文面では活用できない

文面では相手に考える時間を与えられるため、よく考えて返事をされてしまいます。
つまり、NOと言われてしまう確率が上がるのです。
電話であれば、効果が見込めますのでオンラインで話す場合は電話にしましょう。




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