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実践的な心理テクニックを詳しく紹介しています。

【面接編①】《就活×心理学》知っておくだけで内定率が格段に上がるテクニック

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この記事では、面接で使える心理テクニックをご紹介します。



アンチクライマックス法


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意味

結論を最初に言って、後で内容を説明する話法。
始めに結論を言うことで、相手に興味を惹き付けたり、分かりやすく伝えられます。
そして、自分自身も何が伝えたいのかを明確にしているため、頭を整理した状態で話すことが出来ます。

使い方

「私は責任感が強い人間です。大学3年生の時にゼミ長として生徒をまとめていました。ゼミの先生が忙しい方で授業日に授業が無くなる日も多々あったのですが、先生から事前に連絡を受け、他のゼミに後れを取らないように円滑に授業を進められるように行動していました。」


一番最初に結論で「責任感が強い人間です」と述べることで、後で述べる「先生がいなくとも円滑に授業を進められる」ことに責任を持って行動していたんだなと面接官に分かりやすくコンパクトに伝えられます。


注意点として、内容部分を長く話しすぎることは極力避けましょう。
冒頭での結論を忘れてしまい、何の話をしていたかを自身と面接官双方が忘れてしまう可能性があります。
もし長くなってしまった場合は、最後にもう一度結論を述べましょう。


一貫性の法則


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意味

話している内容に矛盾が無く、一貫性を持たせることで、相手から信用・信頼されやすくなること。
自分を大きく魅せがちな面接ですが、一貫性をしっかりと持っていないと穴を突かれた時にドギマギしてしまい、相手からの評価が落ちてしまいます。


相手に真実よりも大きく自分をアピールしたいのならば、それ相応の準備が必要ということです。
面接だけでなく、普段から意識すべきテクニックです。

使い方

「御社のお客様と密接に関わり、満足していただけるまでとことん貫くスタイルが魅力的に感じたため志望します。私は大学3年間「毎日一人でも多くのファンを作る」という経営理念を持ったアパレルショップでアルバイトをしていました。私自身もそのスローガンを軸にお客様に営業をしていました。心がけていたこととして・・・」


「満足していただけるまでとことん貫くスタイル」に魅力を感じ、入社を志望したならば、自分もそれに則った経験を述べなければなりません。
もし警備員のアルバイトなどといったかけ離れたことを述べてしまうと、相手の頭に少し「?」が浮かぶでしょう。


面接官は何人もの学生を相手にしているわけですから、話の内容を事細かに覚えている人はほぼいません。
企業は効率よく合否判断をしたいため、「?」が何度も浮かんでしまった学生はその場で不合格になってしまう可能性が高いです。


志望理由だけでなく、自己PRや学生時代に取り組んだことなども含め、全てにおいて一貫性を持たせることが大事です。
言っていることが重複してしまう場合も出てくると思いますが、言い換えなどを駆使して変な言い方にならないような受け答えをしましょう。


希少性の法則


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意味

ある物の希少性が高く、とても数が少ない場合、人はその物の価値を高く見積もること。
カードパックの開封の時や、ゲームアプリでガチャを引くときなど、レア度が高い物を欲してしまう時もこの心理効果が働いています。


面接でいうと、様々な学生の中で私は希少であるとアピールすることにより、面接官にこの学生を採用したいと思わせられるのです。
そして、希少性が高いものは他に比べ、面接官の頭に残りやすくなりなることもメリットの一つです。

使い方

「私はドバイで半年間、留学を兼ねたインターンをしていました。かつて貧困の国と呼ばれていたドバイは現在すさまじい発展を遂げています。その発展を生身で感じたいと思い、ドバイへの留学を決めました。私はそこで2つのことを学びました。それは・・・」


「ドバイへの留学」はおそらく1万人を学生を見ても、1人いるかいないかレベルだと思います。
この例は極端で環境が整わないと実行できそうにありませんが、周りと差をつけるために1万人の中で1人レベルの希少度の高い行動をすることは面接において強力な武器になります。


そうは言っても、「就活が始まっているし、そういった経験をする時間がない」「勇気が出ない」といった人がほとんどだと思います。
その場合は、学生時代に経験したことや自己PRで述べるエピソードを工夫してみましょう


真実よりも少し見栄を張った内容に変えてみたり、経験により養った能力をありきたりなものではなく、心を突いているものに変えてみたりすると良いと思います。
1万人に1人とはいかなくとも、100人に1人や1000人に1人といった極力希少性が高い内容にしてください。


語法効果


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意味

使用する単語の違いで相手に対する印象や記憶などを大きく変えられること。
例えば、何人かの人が映る動画を数人に見せたとしましょう。
見終わった後に数人をA・Bのグループに分け、映っていた人の背丈について質問します。


Aのグループには「映っていた人の背の高さはどれくらいでしたか?」
Bのグループには「映っていた人の背の低さはどれくらいでしたか?」


と質問をします。
すると、Aグループが回答した平均身長がBグループよりも数十センチも高くなるといった心理効果です。

使い方

「よく御社の教育制度はとても充実していると耳にするのですが、具体的にどのような制度があるのでしょうか?」


語法効果は逆質問の時に使えると思います。
例の「よく御社の教育制度はとても充実していると耳にする」という文章を「御社の教育制度は充実していると耳にしたことがある」と変えてみましょう。
すると面接官は、「そうですね。入社前から数回の研修制度を取り入れています。」といったようなレスポンスをするでしょう。


しかし、例の文章で質問した時は「確かに充実していると思います。2月から月に3回の研修があって、入社までに計6回の新人研修があるんです。」
といったような前向きな回答をするでしょう。
つまり、質問に対して同等レベルの回答をしようと心が働いているんですね。
逆質問を考える時に参考にしてみましょう。


初頭効果


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意味

最初に与えられた情報がその後の情報にも影響を及ぼすということ。
人の印象は3秒で決まると言われています。
つまり、面接官への印象はドアのノックの仕方や部屋の入り方、挨拶、見た目に影響しているということです。

使い方

ノックの仕方
3回が基本的です。中指で高い音が出るように意識しましょう。


部屋の入り方
①ノックの後に「どうぞ」と言われてから入ります。
②ドアを開ききった後に、ドアノブから手を放し、「失礼します」と言った後に90度で一礼します。
③右回りでドアの方を向き、ドアを閉めた後にもう一度右回りで前を向きます。
④席の横まで移動します。


挨拶
①席の横で「初めまして。〇〇大学から来ました△△です。本日はよろしくお願いします。」と明るく元気な声で挨拶しましょう。
②30度ほど一礼をした後に、声がかかってから席につきます。


見た目
髪の毛:男の人はワックスで固めて、おでこをだすようにします。極力短髪にしましょう。
    女の人は髪を後ろでくくり、輪郭をはっきりとさせることで誠実さを出せます。
スーツ:室内であれば、ポケットの蓋の部分は内側にしまいましょう。
ネクタイ:バランスよく、きつく結びます。少し結び目部分の下にくぼみが出来るように意識してください。


これらは常識であり、ほとんどの学生が出来ていることです。
出来ていない人は常識が無い人と思われてしまい、印象が下がってしまいます。
印象を上げることよりも、下げないことを意識して面接に挑みましょう。


親近効果


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意味

後に発言したことは、相手の印象や記憶に残りやすいこと。
「文化祭の準備すごく大変だったよ。でも、すごく楽しくていい思い出になった。」
と相手に言われた時に、話の印象が文化祭の準備が大変だったことよりも文化祭が楽しかったことの方が大きくなるのです。
面接においても活用できる場面がすごく多いので、紹介していきます。

使い方

面接官「留学をした経験はありますか?」
自分「留学の経験はありません。しかし、前々からすごく興味がありました。・・・だったためです。しかし、・・・だったため断念することになりました。」


親近効果は、面接官に悪い印象を与えてしまうのではないかといった回答をしなければならない時に、役立ちます。
例で言うと、「留学の経験は無い」ということに対しポジティブな意見を述べます。
そして、何故経験が無いのかについて明確にします。


面接官は過去の事実を確認しているだけですので、このような答え方をすることで印象が悪くなることはありません。
むしろ真実を淡々と述べ、自分の意見を言うことで相手に誠実な印象を与えられますし、違う話題にも行きやすくなります。
このようなケースは面接でよくみられると思いますので、何事もポジティブに受け止めてレスポンスするよう心がけましょう。


態度の類似性


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意味

自分と似たような態度を取る人に対し、好意を感じること。
俗に言う「波長が合う人」です。
話しやすい人や何を考えているか分かりやすい人と話す時、態度の類似性が働いていることが多いです。

使い方

箇条書きで説明します。


・面接官と話すペースを合わせる。

・面接官が陽気な人ならば、少しユーモアさを出し、論理的な人ならば、論理的に回答する。

・声のトーンを合わせる。

・話す時の手の動きを真似る。


こういったことが挙げられます。
面接官に心地よさを感じさせ、面接の雰囲気作りに活用しましょう。


認知的不協和理論


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意味

自分が矛盾していると感じたモノに対し、不快感を覚えること。痩せたいと言っている人に、「運動しなくても痩せるよ」と言うと相手は「運動しない→痩せる」という矛盾に不快感を覚えます。


しかし、「このサプリを飲んで、軽い食事制限をすれば痩せるよ」というと、信じる人が多くなるのです。
話に矛盾点があると相手からの信用が低くなってしまいます。

使い方

面接官「あなたはサークルの代表としてどのようなことをしましたか?」
自分「私は代表としてサークル全体を裏から支えることを意識していました。普通ならば、裏から支える仕事は副代表の仕事であり、代表は真っ向から全体をまとめあげることが仕事だと思います。しかし、私が創ったサークルは人が多く、グループ分けしてそれぞれに代表者を選任していました。全体で何かをする時は私自身がまとめていましたが、普段はグループの代表者に任せています。普段は人数が多い分問題点が多く浮上するため、裏から支えるよう意識していました。」


認知的不協和理論を逆手に取ったテクニックです。
「サークルの代表者→裏から支える」という矛盾を述べた後に、何故そういった矛盾が起こったのかそれに対し自分はどういう行動を取ったのかを説明し、面接官を納得させることでエピソードに強い印象を持たせることが出来ます。
しかし、あまりにも固定概念が強いものは覆すことが困難であるため、しっかりと準備してから面接で活用しましょう。




面接編②もチェックsinrinet.hatenablog.com